EDDY's column 2002

Volume 1

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J#02EDDY号

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2002.06.16 執筆終了 

お題目

2002.01.19 緒戦を制する者シリーズを制す

2002.02.22 シーズン入り

2002.03.24 プチトラブル

2002.04.04 ミニトラブル

2002.04.07 ぼけなす

2002.04.13 競技可能な状態

2002.04.17 競争可能な状態

2002.04.21 競技不能な状態

2002.04.26 タイトロープ

2002.05.11 手段と目的

2002.05.19 まじめに解説

2002.05.30 逃走車 - その後

2002.06.08 戦意隆々

2002.06.16 一挙両得


2000.01.03 メンテ
        エンジンオイル交換 TRUST FNA 7.5W-40
        デフオイル交換 BP 5116 75W-140

2002.01.19 緒戦を制する者シリーズを制す

 年末から年始に掛けては1年のうちで最もクルマから離れる時期。特にこれと言った仕様変更もせず、メンテナンスもしない(俺だけか?済まん、基本的に面倒くさがり屋なのだよ)。クリスマスイベントやお正月イベントと言われるもの以外に走るステージが無いからだ。今年は楽しみにしていた氷上トレーニングも仕事の都合でキャンセルせざるを得なくなり、オイルを換えるくらいしかすることがない。次のシーズンのために着々と準備を進める人(あなたのことです)もいるが、俺から見ると驚異的な精神力の持ち主と思える。もしくはクルマバカ(失礼)?
 しかしこのスタンスのままシリーズに突入するとまず間違いなく失敗する。3月9日のBPスーパートライアルから参戦の予定だが、その前に何かが必要だ。競技会で勝てるかどうかは、当日のコンディション云々より、如何にドライビングに「慣れているかどうか」に掛かっている。相手が競技会の当日に発熱でヘロヘロであったなら、全日本チャンピオンにでも勝てると言えるか?練習で出来ないものが競技会で突然上手くいくなどと考えるべきではない。これはシューマッハも言っている(本当)。夏でも冬でも関係なく、練習で出来ることが100%であり、競技会で発揮される実力はその何%かに過ぎない。勝利の秘訣は常に「練習していること」である。
 そうこうしている内にも時は経ち、ふと気が付いたらシリーズ開幕 ...というのが毎年のパターンだが、皆さんは第一戦に向けてどのような対策を施しているのだろうか。シリーズごとに年間の競技回数も開催日程も違うわけだが、いずれにしても朧気(おぼろげ)ながらにでもウエイトを意識していると思う。良く聞かれるのがこういうフレーズだ。曰く「最終戦は優勝で締めくくりたい」、「このコースは落とせない」、はたまた「雨の日は勝ちたい」など。だが俺に言わせれば「第一戦こそ全て」である。特に同程度の腕を持つライバルが参戦してくるならばなおさら、この一戦がシリーズ全体に大きな影響を与える。緒戦で優勝できれば二戦目はシリーズトップでエントリー、ラストゼッケンでのスタートだ。もちろんプレッシャーもあるだろうが、そんなものは当然である。何せ前回優勝なんだから多少のプレッシャーくらい感じなきゃライバルにも失礼ってもんだ。相手はそれ以上に緊張している。ここで優勝“できて”もシリーズタイ、落とせば3位転落、4位転落もあり得るのだから。
 という思いから、今年は2月にパワトレを、3月にはYAJIMAXも準備してみた。シーズンオフには誰もが練習不足に陥りがちだから、そこを補うためのイベントである。ここで練習しなくても勝てると思っているあなた!考えが甘いよ。日は離れていても、競技会前の練習走行の本数が違うと思っていただければその有利さが分かるだろう。緒戦を“勝ち”でスタートするための唯一、かつ効果抜群の対策である。

2002.02.22 シーズン入り

 さーて、いよいよ今年もシーズン突入だ。俺的に準備した物と言えば ...カヤバのNEWシザーズジャッキを買ったくらいか。早速使ってみたけどモノ自体はマサダのジャッキや旧タイプのシザーズと変わらない感じ。シートが真鍮のブロックになったので長く使っている内に変形する恐れがなくなったことと、ペラペラながら携帯用のプラスチックケースが付いていること。この2点が利点と言えば利点だ。などと呑気なことを言っている俺のスタンスとは無関係に、今週末から2週連続という“濃いぃ”形でジェニファーのイベントがスタートする。競技会には3月9日頃から参戦。
 これまでBPスーパートライアルと筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズを追ってきた。自分たちのイベント優先でスケジュールを決めていくので、今年はまだ参戦予定が立たずにいる。筑波ビギナーズは出るとして、あとをどうするか。シリーズだけ選んでも予定が重なって出られないことが多くなってもつまらないし、シリーズそのものの雰囲気が殺伐としているのもつまらん。そして何より、俺のクルマで出られる車両規則なのかどうかが最大の問題だ。
 Kカー軍団やA3車のみんなは早くも2003年に改正されるJAFのレギュレーションに大揺れの様子。改造範囲の変更とともに排気量の区切りが変わったらしい。以前から言っているようにライセンスのない俺はJAFのルールブックを持っていない。だから“らしい”の域を出ないのである。
 JAFのルールブックも持たずにスラローマーと言えるのか、と思う人もいるだろし、「ノーライセンス」は前述の参戦シリーズ選択を難しくしているもう一つの理由でもある。だが俺としてはああいう利権団体(受け皿機関、と言っても良い)のカネの流れを知っているから、たかが6000円と言えども金を出すのは「本当に嫌」なのである。その生産量の割に、日本のモータースポーツが“極度に遅れている”のは彼らのせいと言っても過言ではない。公式戦で速い人達(主に全日本選手)は皆、会う度に「ライセンス取れ〜、公式戦に出ろ〜」と言うけどね。
 それはそうと、先日やじま選手と今年初めての打ち合わせをした。待ち合わせのレストランに先に到着した彼。我々が着いたときにはバインダーにバリバリとコース図を作成しているという気合いの入りよう。3月1日のYAJIMAXでは先に同乗走行ありの台数が埋まったことに喜んでいたが、同乗なしの人にも充分にメリットがあるように、と何度もコースとアドバイス方法を練り直す。彼のコース図に書き込まれたいくつかの“覚え書き”には、「・2速のまま揺り返し − 左右/右左 ・2/3速からのターン 1回 ・高速外周 ・直線的進入(右/左) ・ロールを活かしてアクセルを沢山踏む技術 ・高速からきっちり落とすブレーキング」とある。関越はもちろん、浅間台や他の高速コースに行っても使える技術を磨いてもらおうと検討に検討を重ねる真剣な目が印象的であった。

2002.03.24 プチトラブル

 3月23日、あと一週間でジェニファー初のサーキット走行会だ、と思いきやマシンが故障(TT)。なぜ毎回こうなのか、俺のマシンだけ何か特別な理由があるのかと疑ってしまうが、きっとオンボロなだけだろう。今回のトラブルはオルタネータ。またもや走行中にチャージランプが点灯したのである。我がマシンはバッテリーの電力だけで瀬谷から中田西、折り返して目黒までの約30分、距離にして約15kmを走った。完全に充電されていないなら(バッテリーだけじゃ)こんなに距離を走れないよ、と言う助手席のYOUの言葉とは裏腹に。
 我々は「ただチャージランプが点灯する」というトラブルではないかと見当を付けた。それでも何かあったら困るから、とYOUにバッテリーを借りる。帰りの道のり半分程度のところで明らかに減光を始めるヘッドライト。桜並木で有名な海軍道路を通る頃には自車の照らす路面よりも前走車のテールランプの方が明るいくらいだ。目黒の交差点ではいよいよミスファイアが酷くなる。ガス欠のようにちょっと吹けたりという期待もなく、秒を追うごとにパワーダウン。惰性でSECOMの門に乗り上げてバッテリーを交換し、上鶴間の自宅まで何とか戻ってきた。
 翌24日にブラシ交換済みのオルタネータに交換し、修理は無事完了。こういうときのためにスペアを用意してあると作業が簡単で良い。5500回転付近でミスファイアが起こっていた件はMDIの不調かと思っていたが、こちらもどうやら同じ原因だったようで直ってしまった。

2002.03.24 メンテ : オルタネータブラシ交換

2002.04.04 ミニトラブル

 ちょうど一年前、昨年の4月20日頃に入れたマフラー。エキスパートOZ製で29,800円の、その名も「ESS298」(笑)。うーん、壊れたよ。
 アイドリング状態でクルマの後ろに立ったらなんだか「シャンシャン」音がするのよ。何かなーと思って音のする方へ視線を走らせたらどうもマフラーの出口っぽい。サイレンサの中のパンチングパイプが振動してるのね。溶接が剥がれたみたいで。
 値段からしてこんなもんかな、とも思うし、いやそれにしても品質が悪すぎる、とも思う。どうでしょ?取り敢えず次のマフラーを探さなくっちゃねー。

2002.04.07 ぼけなす

 今日は2002年筑波ビギナーズシリーズの第一戦。昨年度はCF2Aクラスで1−2フィニッシュという申し分のない好成績で終えることが出来た。基本的に優勝したドライバーは次年度に同じクラスには参加できないルールになっており、今年は1600cc以上2輪駆動車のSF2B(旧CF2B)にエントリー。...の予定だった。
 のだが、なんとエントリーを忘れた(泣)。1号車YOUの方はちゃんとエントリーしているので今頃はもう筑波に向けて走っているだろう。応援に行きたいような気もするが、自分が走れないイベント会場に行くと必要以上にイライラするし、なにより今回そうなった理由が上記のような馬鹿馬鹿しいモノなので、YOUには悪いが行かないことにした。
 その代わりと言ってはナンだが突然に生まれた空白の時間であるので久々にマシンの仕様変更でもしてみようか、と思った。...が、これも思っただけで失敗に終わりそうだ。理由?濡れて帰ろうなどと呑気なことを言っていられないくらいに雨が降っているからである。
 如何ともしがたい脱力感に包まれた、春の日曜日である。

2002.04.13 競技可能な状態

 「ショックをどうしよう」。ここ2年ばかり、ずっと頭の片隅にあった問題。今の車両に乗り換えてから4年間、都合3セット使ってきたGABのレース用ショックは、既に廃盤になって数年が経過している。現在、新品でその存在が確認されているのは某県でレースメカニックを本業とする某ショップの展示品。これが最後の1セットだろう。ハチロク用のカートリッジショックとしては決して安いとは言えないこの製品を、それでもあと1シーズン使うことも考えた。そうしなかった理由は、残るセット数の問題とは別にもう一つある。とあるレース屋さんの言葉。「一時流行した超低圧ガスショックですね。寿命が1年くらいの。各社こぞって開発していたみたいだけど全部生産中止になってるでしょう。あれ、失敗だったんだよね」
 特性表をグラフにしてみても、確かに他の製品と比較して極端にリアの減衰力が高い。彼が言うには、これはフリクション(摩擦抵抗)によるものがほとんどで、オイルとバルブとで発生される本来の減衰力とは違うとのこと。では他のショックを使ったらどうなのか。カテゴリ違いとは言え、10年前のハチロク全盛期に実戦で優れた実績を残すGABがダメだというなら、現行製品は如何に優れているのか。これを試してみたかった。ついでに言うと、ID60の直巻を使えるストラットに変更した。これだと205を超える幅のタイヤを入れてもバネがサイドウォールに当たらないし、ストラットタワー上部の穴からサスが抜ける。スプリングロアシートを下げてアッパーマウントとショックのロックナットを外すだけだから、競技会場でのサス交換も可能になるのだ。
 新たに準備したショックは、トキコHTS。一度はそのストロークの短さゆえ、ジムカーナには適しないとの判断を下した製品である。選定のきっかけは昨年度の筑波ビギナーズジムカーナCF2Aクラス優勝。このシリーズでは一度優勝したクラスへは、翌年度以降のエントリーが認められない。本来であればライセンス保持者のためのA1クラスへエントリーするのが(主催者の考える)ステップアップなのだが、俺はライセンスを持っていない。主催者と話し合った結果、排気量で一つ上のSF2B(旧CF2B)にエントリーすることになった。ライバルはS13・14・15、FC&FD、SW11・20等々である。昨年のCF2Aと同様、今なお充分な戦闘力を持った車種が勢揃いして待ち受けている。しかも一般的なクラス分けならA3に相当する車両達だ。
 我が2号車はリアのロールセンターアジャスターの効果でかなり強いアンダーステアの特性を持つ。走行中の姿勢を外から見ると、まるでロールしていないかのような、滑るようなコーナリングが目を引く。3月1日のYAJIMAXで、全日本A1チャンプのやじま選手に同乗させてもらったとき、そのロール量とコーナリング特性の違いに驚いた。向こうは目一杯ロールして外輪に全体重を掛けて曲がっていくスタイルだったのだ。その方向へセットアップする計画も考えた。がここは一つ正反対の方向、つまり今まで以上にロールをさせないセッティングを煮詰めてみる。いわば正常進化としての仕様変更を狙う。
 具体的には更に車高を下げ、ストローク量を制限する。ジオメトリの関係上、今までと比べてロール軸が全体に下がってロールそのものは増える傾向にあるが、車高ダウンに伴ってサスのレートも上がるので結果は相殺される。ショックの特性の違いから、フロントに対してリアのロール量が増すことで若干はオーバーステア方向、つまり現在のアンダーからニュートラルステア方向に変化することが予想できる。ブレーキングでコントロールを失わないようにフロントの減衰を上げ、リアはバタつかない程度にフロントに合わせる。この状態でコーナリング中にカウンターステアを当てずにアクセルを開けていけるかどうか、ここでショックの本領発揮である。しばらくはHTSのお手並み拝見といこう。

2002.04.17 競争可能な状態

 前回の話をさらっと読むと、今まで使っていたショックが生産中止だ>現行品はストロークが短い>車高を下げる、という三段論法(?)のように見えるかも知れない。が、実際にはそうではない。読み返してみると実に誤解を招きそうな書き方であるのでこれを補足する。
 今年参戦するSF2Bクラスは、前述の通り排気量1600cc超の2輪駆動車がライバルだ。これはつまり何を示しているかというと、圧倒的に我が2号車の加速力は劣ると言うことだ。まともに勝負しようと思ったら、何らかの対策を講じないわけにはいかない。考えられるプランは2系統4種。1系統目は加速力を強化する方法。一つはエンジンの軸出力を上げること、二つ目はパワーバンドを使いきるというもの。ご存じの通り二つ目に関しては既に対策済みである。一つ目も、まあ全くの丸腰ではない。2系統目は旋回速度を上げる方法。走っている人は気付いていると思うが、この「旋回速度」という言葉は全く正反対の意味合いを持つ2つの条件を指していることが多い。一つ目は車両の向きが変わっていく時間が短い、ということ。二つ目は向きが変わりながら前進する時の速度が高い、ということ。言い換えれば、オーバーステアとアンダーステアである。普通、4輪車(に限らないか)の場合は後者の性能が高い。逆に前者の挙動はあまり顕著でない方が比較的良いとされる。いわゆる弱アンダーというもので、それがAE86であっても変わりはない。
 我が2号車は前後サスペンションにロールセンターアジャスターと呼ばれるパーツを装着している。下がりすぎたロールセンターを矯正、つまり上げるための物である。蛇足になるが、一般的(?)にはフロントだけにこれを使用している車両が多いと思う。これだとややオーバー目の挙動になる。ロールセンターを矯正していないリアサスペンションのロール量が大きいのがその理由だ。さて、前後のロールセンターを矯正してあると挙動的にはどうなのか。これは車両本来の特性、つまり弱アンダーを維持した状態になる。とは言え、ハチロクの場合、リアサスペンションの形式が太古の遺物と呼んでもおかしくない代物で、スピンモーションに入ったときの挙動変化は場合によっては危険を感じるほどだ。つまり、旋回を始めてしまえば向きが変わるのにそう時間は掛からない、と言える。
 結論。今回2号車に与えようとしている新たな性能は、上記2系統目の2つ目、「コーナリング中の速度を上げる」方向だ。そのためには、車重とジオメトリの変化に対して主にタイヤの横方向のグリップを上げる必要がある。195/60R14を205/50R15に変更し、タイヤ幅を増加して戦いに挑む。ID60の車高調ストラットに変更することで、これ以上のボディー加工をしなくても205が収まる。205幅になってグリップが上がった分、フロント6→7kg、リア4→4.8kgへ自動的にサスのレートも上がり、当然の事ながら車高も下がる。あくまでも結果としての仕様変更である。

2002.04.21 競技不能な状態

 夜の10時半頃、昨日の練習会で使った装備一式を積んだまま、俺は2号車を駐車場から出した。R16を右へ折れて南へ向かう。朝からの雨が降り続く道は、日曜日の夜ということもあってクルマも少ない。数台の車達と大和方面の市道へ入る。R246と交差する旧・目黒を超えて東名高速をくぐる。瀬谷の駅前を通って中原街道を過ぎると次第に道は細くなる。
 阿久和四丁目の交差点は立場から来る車線がオフセットしている。そのまま真っ直ぐに進んでくるとこちらの瀬谷からの対向車線の正面になる。直進したい場合は信号の手前で左に一車線分、進路を変更しなくてはならない。
 前には銀のシティー四駆タイプが右折の表示を出して直進車が切れるのを待っている。俺は2台目に並んでそのシティー四駆が右折するのを待っている。
 突如、ガシャンという音と共にシティー四駆が弾けるように後ろに下がり、そのバンパーが我が2号車のノーズにめり込む。シティー四駆の前方には左の前照灯をこちらに向けて中型のセダンが密着している。先ほどの車線を真っ直ぐに来て突っ込んだのだ。玉突き式にミニバンが俺のクルマに当たった。バッグから携帯電話を取り出して110をダイヤル、場所と状況を伝える。繰り返しけが人の有無を聞く担当官に、少し安心した気持ちになる。見える看板の店名等を伝えたが、車内からでは電柱の住所までは読めない。一度降りなくちゃならない。頬に携帯を挟んで助手席の傘を掴む。
 メリメリと音を立てて、シティー四駆からバンパーを引き剥がしながらセダンが下がる。グリル廻りのプラスチック部品が様々な大きさの破片となって濡れた路面に散らばっていく。セダンはゆっくりと前進を始め、俺の横を通り過ぎた。トヨタチェイサー、恐らく90型か100型でナンバーは「多摩5078」。パールホワイトか何か、明るいトーンの車体が俺のドアミラーの中で小さくなっていく。どこにも止まらない ...当て逃げだ。
 被害者は3台。俺と日産エクストレイルと、もう一台いた。これは交差点の数十メートル先で当てられている。我々と同じ方向に、少し前を走っていたこのクルマは、ギリギリで正面衝突を免れた。先ほどのセダンが大きく蛇行してきてセンターラインを割り、右のフロントフェンダー付近に当たってきたのだそうだ。
 外観からはさほどダメージはなさそうに見える。少なくとも右前照灯、グリル、バンパーはダメ。ボンピンが突っ張って簡単には開けられないので、ボンネットの中まではまだ見ていない。そのことから判断してコアサポートもダメ。ステアリングは感触からしてトーアウト − 恐らくテンションロッドのブラケット付近も歪んでいるだろう。右フロントサブフレームとストラットタワーが心配だが、ドアの閉まりは問題なく、フェンダーとのチリも合っている。当たってきたバンパーの位置が相当に高いのでダメージは少ないのかも知れない。下手にスポット増しなどの補強を入れていなかったのがせめてもの救いだ。

2002.04.26 タイトロープ

  加害者が見付からなくとも、直さないことには競技に参戦できない。事故のあった翌日、俺は近くのディーラーに持ち込んで修理の見積を依頼した。改めて明るいところで見てみると、思いのほか被害は大きい。夜に見た限りではヘッドライトとグリル以外はそこそこ普通の状態に見えたのだが、サービスマンと協力して曲がったボンピンからボンネットを引き剥がして開けてみると、ランプとグリルのステーはアッパーコアサポートに向かって押されてくしゃくしゃになっている。
 綺麗なショールームでコーヒーを出してもらい、見積が出来るのを待つ。片っ端から仕事の電話を掛けてメモを取り、なかなか快適な時間である。とは言え、クルマの形式が古いせいか見積作業の方は難航。細かいステーの中にはすぐに部品番号が分からないものもあるらしく、担当者がメーカーと電話で話してはクルマに走っている。
 待つこと約2時間。電波を飛ばして解決できる業務上の問題はほとんど片付いて、展示された新型車を冷やかしているところに担当者が帰ってきた。提示額は約28万円。年式から考えたら全損と言っても良いくらいの修理費用である。
 加害者が不明である以上、修理費用をある程度セーブしておかなければならない。加害者が見付かってちゃんと任意保険にも加入しており、なおかつ交渉も上手くいった場合にのみ、この費用は補填されるのだから。純正部品を使用しないことが分かっているボンネット、それからキズを我慢すればまだ使えそうなバンパーカバー、この2点を省いた状態で修理を依頼。作業完了予定日は5月17日。翌日の18日にはパワトレ33、翌々日19日は筑波ビギナーズの第2戦だ。やけに金の掛かる綱渡りである。

2002.05.11 手段と目的

  「ビギナー対象の競技会ですから、優勝者は翌年同じクラスへのエントリーは遠慮してもらってるんです.来年はA1にエントリーしてください」−大会事務局長小森谷氏の、2001シリーズ表彰式での“非公式”な発言である。
 しかし俺のクルマは厳密に言えばA車両規定に則っていない。ライセンスもない。いわゆるJAF公認クラスへはエントリーが出来ない。それを説明し、「じゃあCF2Bにいきますよ」と返答した俺に、彼はしばし唸った後、視線を捉えて「わかりました」と返した。

 2002筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズ第2戦。第1戦では申込書を送り忘れるという大失敗をしでかしたが、今回は大事を取ってマネージャのCHATAに受付当日の4月24日着で手続きをしてもらった。昨年は全戦に出場したため、1回参加無料ハガキをもらっている。それを使ってのエントリーだ。今年はクラス分けが若干変更され、旧CF2B相当でSタイヤを履かせる車両は“SF2B”になる。先般の事故の件は未だ解決の目処が立っていないが、大枚をはたいて修理も間に合わせた。タイヤも新品を組んである。アシやブレーキ、エンジンも調子は上々。あとは当日、無事に走れば良いだけだ。
 参加申込書を送ってから16日後、5月9日に携帯が鳴る。出てみると件の小森谷氏である。「SF2Bクラスは1600cc以上のクラスだから、1587ccでは参加できない」と言う。では表彰式でのあのやりとりは一体何だったのか?そのことを指摘すると、小森谷氏自身も会話そのものは覚えているという。だがそれは“2001年シリーズ終了時での予想であり、2002年シリーズはあくまでも2002年のレギュレーションに沿って開催する”のだそうだ。ならばシリンダをボーリングしていて1601ccなら良いのか、と尋ねると、それなら良いという。
 元々クラス分けの意味は何なのか。実力の拮抗した者同士を戦わせよう、という主旨であろう。だからこそ入門者向けのオープンクラス、初級者向けのクローズドクラス、中級者向けのAクラスが用意され、更に排気量や駆動方法で分割されているのだ、と俺は認識している。2000ccターボだけど自信がないからSF2Aにエントリーさせてくれ、と言っているのではない。四輪駆動だけど慣れてないからSF2Bを希望する、というわけでもない。前年度の優勝者は同クラスには参加できない、ステップアップが必要だ、というから“不利を承知で”SF2Bへのエントリーを決めたのである。しかし彼は、レギュレーションの排気量を“下回っても”いけない、と言う。AやE(エキスパート)クラスはライセンスが必要だ。そのルールでいくと、今年の筑波ビギナーズに俺が参加できるクラスは一つも、ない。
 この競技会主催の目的は「初心者ドライバーの運転技術向上を目指し、参加者同士の親睦を図る」であろう(公式には明文化されていない)。クラス分けはその“手段”に過ぎないわけだ。究極の解決策は全車1クラス・フルハンディキャップ式として我々ジェニファーが提供した“筑波3走”だが、あまりにも通例とかけ離れていて彼らでは思いつかないだろう。また彼らにそこまでの運営が出来るとも思えない。では以下に示すようなこういう方法はどうだろうか。どれも実際に小森谷氏に提言してみた。レギュレーション外の車両のため、最初から+1.5秒のハンディを付ける。または1ペナルティー(5秒加算)扱いとする。公式通知に無料で抗議を受け付ける旨を明記し、一件でも抗議があった場合は無条件に失格とする。それでもダメなら章典外(エキジビション走行)とする。

 どんなに譲歩が必要でも、俺は走りたい、と彼に伝えた。

 電波状況が悪く、携帯は一度切れた。着歴に折り返すとなぜかずっと話し中で、数時間後にまた電話が鳴った。

 結論はノー。“参加不受理”である。

 もう何を言っても「1600cc以上、と明記されている」の一点張りで、本来のクラス分けの意味も、主催する意図も目的も全く関係がない様子。元来、手段は目的を達成するためのものでなくてはならないのに、手段を全うすることで目的から遠ざかる結果になってもお構いなしである。お役所的発想丸出しだ、と感じるのは、俺が異常なのだろうか?是非みなさんの意見を聞いてみたい。当シリーズに参加の方もそうでない方も、掲示板に発言していただけるとありがたい。俺に限らず、前年度のクラス優勝者が、別のクラスであれ翌年も走るのと走らないのと、どちらが魅力的なシリーズに思うのか、それが知りたい。

2002.05.18 メンテ : E/Gオイル交換 → Mobil DE 5W−40

2002.05.19 まじめに解説(ジェニファーカーボード(掲示板)より転載)

  前回のコラムに関して掲示板やメールで多数のご意見をいただきました。ありがとうございます。それぞれに回答すると内容が重複する可能性が高いので、ここでは現時点での私の見解(というか解釈、および疑問)を書きます。

1.ステップアップについて
 何の不満もありません。筑波ビギナーズ(以下、当大会)で採用されている「ハンディキャップ制度(前回の上位入賞者に1.5秒〜0.5秒のタイムを加算する)」と共に優れた制度だと思っています。問題は“ステップアップ先のクラスがない”こと。それと、非公式とは言え、“あたかもステップアップ先のクラスがあるかのように回答した”こと。まずはこの2点です。

2.特別規則書について

2−A.規定の変更
 私が様々なアイデアをお話ししたところ、「車両規定や参加規定について、意見を言ってくれる人がほとんどいない」(5月9日、小森谷氏談)との事でしたが、それは聞く姿勢にも依る、というのが私の意見です。手前味噌で申し訳ないですが、私たちジェニファーの場合は“参加者に意見を毎回聞いています”。台数を減らして参加費を上げるのと、その逆とどちらが良いか、とか、セクショントレーニングの時間を長くすべきかどうか、とか。毎回質問の内容は違いますが、アンケート用紙に必ず“回答できる質問を用意する”ことで皆さんの意見を集めています。多くの場合(筑波ビギナーズでも同様)に見られる【ご意見・ご要望があればお書き下さい】という大きな空欄に「ゴール後の完全停止を守らない人へのペナルティーがないのはおかしい」などと、具体的な意見を書ける人はさほど多くはないだろうと考えたからです。ところがどっこい、それでも私たちは“書いています”。アンケート用紙の裏に回るほど、改善すべき点・具体的な手法・改善された点への賛辞、などなどを書き連ねて提出しております。その用紙は大会当日、実況のアナウンサーに渡されてしまうため、コピーが手元になくてそれを証明できないのが悔しいくらいです。排気量でのクラス分けはおかしい、カタログ数値でもいいから出力か軸トルク、もしくはタイヤサイズで分けた方がベターだ、という意見も書きましたよ。これらが全く反映されていないことは、今年の参加者の方ならお分かりでしょう。これが3番目の問題です。

2−B.クラス区分
 規定によれば1600cc未満、1600cc以上だ、それくらいは私にも分かります。一応は義務教育も終わっていますので。私が言いたいのは“何のために分けた”のか、その目的を達成するための努力が足りないのではないか、という点です。HOWではなくてWHYが重要です。恐らく、(コラムに書いた通り)実力の拮抗する者(マシン)同士を戦わせよう、というのが目的でしょう。余談ですが現在も別のところでは2003年の車両規定で揺れている人達がいます。S15のユーザ達です。これまで使っていた235〜255幅のタイヤが使えなくなる>ノーマルで235&255のFDに勝ち目がない>どうしよう、という問題。何が問題か分かるでしょう?“実力が拮抗しなくなる”のです。なぜそうしたのか、いかなる理由においてそれがベターだと言えるのか、それが分からずにみんな混乱しています。
 話を戻します。1600上下でクラス分けをした意味は何でしょう?私は“車両の性能差があるから”だと認識しています。1クラスにしては台数が多すぎるから分けたという可能性も否定できませんが、それにしては成立ギリギリのクラスが多すぎます。同じ大会なのに参加台数が4〜5台のクラスもあるのです。これをまとめないのは片手落ちでしょう。第一、単に台数を分けたいだけであれば、排気量より明確な指標がいくらでもあります。ドアの枚数とか乗車定員とか、こちらの方が“見ただけで”分かるでしょう?
 そう考えれば、性能差がクラス分けの理由であることは明確です。とすれば、当然“どちらが上か”の判断が出来るはずです。どちらが上ですか?筑波では軽い方が有利、タイムを見てもさほど差がない、ごもっともです。しかしそれは結果に過ぎません。ならば1000cc未満のクラスもあったとして、私はそちらであれば“ステップアップ”できたのでしょうか?できませんよね。あくまでも当初の目的、「実力を拮抗させる」意味で、SF2Bは“上”のクラスだと思いますよ。手段を目的と履き違えている、と感じたのはこの解釈についてです。


 こういう問題が起きにくい車両規定だって作れます。もしご存じない方がいれば、ジェニファー“筑波3走”の規定を見てみてください。草レースと一緒にするな、JAF公認の競技会は全部排気量でクラス分けなんだからしょうがないだろう、今さらそんなこと言い出すな、と思った方。残念ながら認識不足です。GT選手権(JGTC)の規則を見てください。いま最も人気のある“JAF公認”の全日本選手権大会です。オーガナイザーと参加者次第で、車両規定などどうにでもできるという良い見本ではないでしょうか。


 別の観点から見てみます。コラムに書いたのはこういう思いです。「2001筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズ」のシリーズ優勝者は8人しかおりません。別に他の人よりも多くの参加費を支払ったわけでもありませんし、優勝したから偉い、などと思っているわけでもありません。しかし全7戦の日程とは別の機会にわざわざ名指しで招待した場で、その内の一人をCF2A優勝者であることを当然分かった上で捕まえて「来年も宜しく.CF2Bで」と発言したことに関して10:0、全く対応できないという回答。しかもその連絡が競技会当日の10日前。こうしたいくつかの事実の組み合わせが、人間関係としておかしい、と思うのです。

2002.05.30 逃走車 - その後

  結局、当て逃げの加害者は見付からず仕舞いでした。逃走時に落としていったグリルと、最初に通報したときに警察に伝えたナンバーの下4桁は、加害者の車両を特定するに充分な証拠だと確信していました。それだけに“逃げられた”ショックは大きいです。
 2002年4月21日の夜10時55分、まだ加害者の車両が前車に接触している状態の時点で、私は携帯から警察に通報しました。状況の説明、場所の説明、けが人の有無等を伝えていると、横を加害者の車両が通り抜けたのです。以前にも書いたように、その時は年に何回もないような激しい雨が降っており、ナンバーは大きな4桁を確認するのが精一杯でした。それをそのまま、電話で繋がっている警察に私は伝えました。車両の色も大まかな車種も。逃走しつつあることも伝えました。この時点で素早く手配されているものだと、私は思い込んでいたのです。
 しかし現実にはそうではありませんでした。事故処理のための警察官が現場に到着し、既に伝えたはずの加害者の車両について質問をしてきます。この時点で少しおかしいとは思いましたが、繰り返し同じ事を聞くのも方法の一つなのだと勝手に解釈していました。私は質問に答えながら、先ほどの電話で伝えた情報の方がより確実であることを訴えました。担当官は、住所や免許証番号に加えて携帯電話の番号も控えて帰りました。
 ところが、翌日、翌々日とも、帰宅すると自宅の留守番電話に警察からのメッセージが入っているのです。内容は連絡をくれ、とただそれだけ。お役所が開いているような時刻に帰宅できるはずもなく、折り返し電話をしてもその時刻には当直しか残っていません。4日後、ちょうど電車を乗り継ぐ間に何分かの時間ができました。その時間を利用してまた警察に連絡してみましたが、その日は休暇だと言われて仕方なく電話を切りました。そのまた翌々日、事故から6日後、たまたま昼過ぎに作業のため自宅に戻るとまた留守電にメッセージ。相変わらず要件は入っておらず、電話をしろ、とそれだけです。やや憤慨しつつ電話をすると、いつものように最初は別の係りが電話を取ります。その係り曰く、本日担当官は休暇である、と。これまで耐えてきた怒りが爆発しました。この組織は、所属する署員は、自分たちの言動・行動になんの責任も持っていないのです。つい数分前に電話があったのだから必ずそこにいるはず、と激しい口調で伝え、担当官を呼び出しました。担当官に電話してきた要件を聞きます。−加害者は見付かりません− それだけのことを伝えるために、わざわざこちらから電話をさせたのか?第一、あれだけ確定的な条件が揃っていながら見付からないとは一体どういうことなのか、と詰め寄りました。横浜・川崎・相模・湘南を全部調べたけど白のセダンはサニーとかカローラしかなかった、と担当官。なぜ周辺ナンバーだけ?陸運局の端末を使えば、全国の陸時に登録されている全件を調べても一日は掛かりません。続けて言うには、現場検証の際にこちらから伝えた下4桁のナンバーには該当する車種がないとのこと。そうではない、最初に通報したときに伝えたナンバーが正しい、現場の警察官にもそのように伝えた、と告げると、それは聞いていないと言う。だったらこちらで調べるから最初に電話を受けた人物にナンバー4桁を確認してグリルから割り出した車両形式を教えろ、というと、形式までは調べていないと言う。マークUであることしか分からない、電話を受けたのが誰なのかも、すぐには分からない、という回答。じゃあ調べてまた連絡をくれ、携帯の番号も事故証明に書いてあるからそちらに、というと、はぁじゃあなどと良いながら渋々了承したようすでした。しかしあれから30日。2002年5月30日の今日になっても、瀬谷警察から連絡はありません。
 当日なんら落ち度のない行動をしていた私が、収入に見合った額だと一方的に押しつけられた税金を一円も欠けることなく支払い続けている私が、翌々週の競技会に参加するために事件の解決を待たずに支払った15万円の損害は、こうして誰からも補償されることなく社会のドブを流れていきました。
 もちろんこの事件に限らず、大抵の場合は逃走した加害者が非難の中心にあることは分かっています。しかし今回の警察の対応はそれを超えてあまりにもお粗末な印象が拭えません。他にも事例があるので知っておくと良いかも知れません。「逃走車の実例と現状」をご覧下さい。今回の事件の担当官についても、覚え書きとして記しておきます。神奈川県警 瀬谷警察署 事故係 担当オオカワラ 045-366-0110 神奈川県横浜市瀬谷区二ツ橋町213−1。

2002.06.01 メンテ : 
 E/Gオイル交換 → HKS NA Special 5W−40
 TMオイル&DiFFオイル交換 → TOTAL スポーツLSD 85W−90

2002.06.08 戦意隆々

 6月2日の神奈川戦はレポートを見てもらうとして。ここしばらく精神的に負担の掛かる事件が続いて、久々に“次の一手”を悩んでいた。これからどうしようかと。相談した全ての人から前向きな意見を頂戴したが、当然それは人により立場により経験により様々なバリエーションを持っていた。それらを統合して、まずは戦線に復帰することが重要だと俺は解釈した。こういう時は原点回帰。回帰するほどの経験も戦績もないだろうと言われればその通りだが、それでも何にだって原点はある。
 クレバーレーシングの主催する「BPスーパートライアル」はどう高く見積もっても初級者向けの、はっきり言えば入門者向けのイベントだし、参加台数も多くて80台止まり。賞金も出ないし副賞もせいぜいエンジンオイル一缶くらいだ。参加費は1万円で土曜日の開催としては安くもない。公認イベントではないからライセンスの申請に必要な完走証明ももらえない。これを読んだ限りでは箸にも棒にも掛からない、全く良いところ無しではないか。しかし実際には先日の神奈川戦以上に、このイベントには魅力がある。数字に換算できる出来る情報など、所詮はこの程度のレベルだと言うことだ。
 俺の理想とする車両規定/クラス分けにはまだ届かないが、パワーウェイトレシオとハンディキャップ制の導入は、俺の知る限り最も早かった。と言うより、我々が主催する“筑波3走”とこれ以外に、採用しているイベントを他に知らない。コースは毎回全日本クラスのジムカーナドライバーが作成。競技走行前に3本〜6本の練習走行があり、抽選とは言え、コースを作成した本人が同乗走行をしてくれる。アドバイスもくれる。競技会、しかもレベル的にはごくごく低い、かつ非公認で有名でも何でもない草ジムカーナなのに、下手な練習会に参加するより遙かに運転技術が上達する。主催者は競技長も事務局長もアナウンサーも一人で兼任。プロのようにことさら流暢ではないが、ちゃんとタイムは読み上げるし順位もリアルタイムで放送する。(筑波ビギナーズは俺が提案するまで出来ていなかったし、今でも時々順位を間違える。)
 今日、久しぶりにBPスーパートライアルに参戦する。もうシリーズポイントは期待できないかも知れないが、その雰囲気と面子を想像するだけで嬉しくなってくる。別に何年も離れていたわけではないのに妙に楽しみな、不思議なイベントである。

2002.06.08 メンテ : 
 E/Gオイル交換 → BP Verbis Strada 5W−40
 T/Mオイル交換 → WAKO'S RG 7590 LSD

2002.06.16 一挙両得

 快晴!本当に雲一つない天候に恵まれたパワトレMANIA1。6月9日の清里高原は、やや風が強いために寒いくらいの清々しさだ。我々が会場入りした6時40分頃には既に4〜5名の参加者が到着している。テントを出すも風のために書類が用意できない。2号車のトランクを使って朝の7時から受け付けを開始する。
 パワトレMANIA(旧:パワトレ清里ステージ)は以前から人気があり、今回も参加者は満員だ。色々なコース設定を、出来るだけ多くの本数を、しかも出来るだけ安い参加費で走ってもらいたい、という思いから、パワトレMANIAでは参加者の方のお手伝いを大前提に計画している。今回も準備が早めに終わった参加者2名の方に、最初のコース設定を手伝っていただいた。セクショントレーニングは、入口が逆Gになるフリーターン、8の字、スラローム+270度、の3種からスタート。20台が3種のコースに散らばり、全員が思い思いに走り始める。コース当たりの台数は約7台、平均して3分半に一度は自分の番が回ってくる。初めてスポーツ走行にトライする人や、まださほどの経験のない人も多いため、一発でワザが決まることなどほとんどない。しかし1時間以上も並んでは走りを繰り返すのだ。同じ事に20回も挑戦すれば、誰だって最初よりは確実に上手くなってくる。そしてコース変更。今度は参加者全員にお手伝いいただいて4種のコースを作る。制限付き180度、パイロン1本の360度、直径4Mの定常円、そして直径10Mの定常円だ。180度はサイドターンを覚えたい人、それが出来たら360度に挑戦。もちろん、540度でも720度でも3600度(10周)でも構わない。そして4Mの定常円へ。たかがパイロン3本の小さなセクションだが、R(曲率)が大きくなる分は確実に速度が上がるためそう簡単には回り続けられない。上級者は10M円にトライ。FR・MRは比較的簡単だ。1速のパワーバンドを外さずにステアリング操作さえ追い付けば何とか回っていられるだろう。ここをFFや4WDでドリフトできるようになれば無敵のテクニックだが、そうでなくとも利用価値はある。アンダーやオーバーを出さずにどこまで速度を上げられるのか ...それを体感し、知っていることは、いざ勝負というときに必ず有利に出る。
 午後はタイムアタック。参加者全員にオフィシャルを兼任してもらって交替で走る。午前中の練習の成果を試す、と言えば簡単だが、実際にはこれが最も実戦向きの練習になる。ゼロスタートでステアリングを斜めに構えて入れば攻略できたセクションも、複合コースに組み込まれた瞬間に全く違った顔を見せる。入口でGが逆になる、進入速度が桁違いに高い、出口の幅が大きく制限を受ける、等々。我々の力不足でまだ光電管こそ用意できていないが、ダブルのストップウォッチで計測ミスは皆無、6ヶ所のポストによりペナルティーもシビアに取られる。走行時間は約1分強、本数は5本もしくは6本。午後のタイムアタックだけでも下手な練習会の一日分は走れる計算だ。ここでコンスタントにタイムを出せれば、どこのパイロンジムカーナに行ってもそこそこの成績が期待できる。
 これを読んでいる貴方も、仲間を集めて会場を借りれば同じようなイベントを行うことが可能だ。もし企画されるならぜひお声がけいただきたい。都合の付く限り喜んで参加させていただくし、パイロンやフラッグなどもお貸しするつもりだ。ただしコース設定のノウハウと運営の手順は練習の効果に大きな影響を与えるし、緊急時の対応能力、ほか様々な状況での責任の所在も充分に検討しておく必要はある。
 そんなパワトレMANIAだが、次回以降は内容に更なる改良を加える予定だ。まずはセクショントレーニングの走行時間を拡大する。たった5分でも参加者全員がもう1回走れることになるからメリットは大きい。コースを作成する時間を短縮する以外に方法がないので、そのために新たなアイディアを投入する。そして初心者の方々が最大限の練習の効果を享受できるよう、同乗走行やアドバイスなどを明確に打ち出してゆく。タイムアタックは少なくとも6本、できれば7本の走行を確保。2台同時出走に耐える新コースを作成、オフィシャルの手順書も用意し、走行オーバーラップ時間と準備時間の短縮とで最後のもう1本を稼ぎ出す。と鼻息も荒い主催者ではあるが、次回6月29日(土)は大変な人気で開催の1ヶ月も前に早くも満員となっってしまった。だがしかし、そこで朗報。会場側に交渉し、8月31日(土)に追加開催を予定した。真夏の清里でジムカーナ ...うーん考えただけでも贅沢だ。ただ申し訳ないことに申し込み締め切りは諸諸の都合で6月28日。夏休み、家族で遊べる一日をご予約いただくというニュアンスで受け止めていただけると幸いである。弁当持って、パラソル持って、カメラと椅子も積み込んで。奥様(旦那さん)もこどももご一緒に、標高1500Mの爽快プレイスへ是非!

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