EDDY's column 2001

Volume 2

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J#02EDDY号

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お題目

2001.04.01 春の大感謝祭

2001.04.08 その結果

2001.04.18 排気管と音楽

2001.04.20 アンプ以前

2001.04.21 続・乗り続けるために(番外編)

2001.04.22 20dB(デシベル)

2001.05.03 走った人だけ上手くなる

2001.05.04 曲がるまで待ってて

2001.05.05 ローンなし、でも維持費は毎月5万円

2001.05.14 勉強不足

2001.05.25 ホップ・スライド・ジャンク

2001.05.28 キコキコ


2001.04.01 春の大感謝祭

 - えー、突然ですが、今回はanan(マガジンハウス刊)風文体でイキます。以下本文。 -
 だそうだ。何がって、近所のオートバックスが。日頃からとってもオートバックス利用率の高い庶民派走り屋(笑)の私。そんな私としては、別に春じゃなくてもいつでも感謝してもらいたいもんだ、なんて。それでも案内のハガキを持って参上仕(さんじょうつかまつ)っちゃうところが流石に庶民派。なんだなぁと我ながら思ったり。
 お店の中はそんなに人がいない。日曜日なのに、あ、雪が降ってるから。と気が付いた。そう、今日は朝から雪。アスファルトに落ちるとすぐに消えてしまうけれど、やっぱり雪ってロマンチック。お店を歩きながら展示品のランプを点けたり消したり、スピーカーを切り替えてみたり。マフラーのカタログだって見た。ぐるっと回ってエンジンオイルのコーナー。棚に貼られた店員さんお手製の張り紙はたしか昨日には無かったもの。今日オイルを買うとオイルフィルターをくれるらしい。私はオイルを一缶選んでまた店内をもう一周。アルミホイールの隣にハブリングという物を発見。取り付ける自動車のメーカーによって色が違う、直径7センチくらいのアルミの輪っか。私のクルマに付けるのは赤いリング。2つ入った袋をひとつ、手に取ってみた。ブレスレットみたい。これも買うことに。
 お店を出ると雪はさっきよりも大きくなってどんどんどんどん降っている。息が白い。今日はこのまま帰っておとなしくハーブティーでも楽しもう。今度来るときは夏の感謝祭かしら、なんてね。

2001.04.01 かしら、じゃねーっつーの

 ...ていうかこれから筑波ビギナーズの第一戦。4時間後には受付開始である。一度もジムカーナ走行ではセッティングしていないが多分大丈夫であろうニューエンジンでの初トライだ。昨日に引き続き気温が低く、受付の頃にはなんとマイナス2度という予報が出ている。しかもおとといの雨と昨日の雪で路面のラバーグリップは期待できない。俺の走るクラスは初っ端の走行時間枠だ。ゼッケンは15番で、ライバル14台は俺より先の走行だが、最も問題となる奴らは恐らく俺の後だろう。たった数分とはいえ路面温度が変わってくるのは確実だから、やや不利な状況と言える。
 2月に参加した氷上トレーニングのビデオを見ていて、俺のマシンのセッティングを変えることを思い付いた。そのビデオではどうしても頭が入らないコーナーがあって苦労しているのが窺えるのだ。これは安定方向に振ってドライビングを楽にしようという俺の浅はかな考えによる、いわばセッティングミスだ。ニュートラルよりややアンダー目、というだけなのだがそれによるタイムダウンは思いのほか大きいと思われる。ブレーキングで頭が入らない場合に、待っている時間が長いのである。
 幸い、俺の車高調はサンデーレース用に作られたかなりショートなもの。現状ではほぼショップ標準の車高にセットされているが、まだあと物理的に40mm程度は下げられる。左右の旋回性能差も考え合わせて、左4mm・右2mmダウンとした。それだけ?と思うかも知れないが、これだけである。やりすぎかも知れない。そこはそれ、オーバー目を狙って多少やりすぎでも良い、という判断である。
 筑波ビギナーズのコースは森田“名人”勝也氏が作成する。このシリーズや彼の主催する練習会に参加したことのある人はご存じの通り、極端な曲芸セクションを設けることで有名だ。俺はそこを狙っていく。高速セクションで多少不安定でも構わない。押さえ込んで帰って来さえすればタイムは1秒も違わない。ところが曲芸はそうはいかない。タイトなところほど曲がらないことの影響は大きく、秒単位のタイムダウンに直結する。どうせ最新ハイパワー車には勝てない高速セクションを捨てて、職人的な技術がモノを言うタイトセクションで勝負したい。外周を流してすっ飛んでくるYOUの“FRP”1号車とも真っ向からの対決となる。
 時間のある読者の方は、俺とYOU、新生マシンそれぞれの走りをぜひ見に来て欲しい。練習走行は9:00、第1ヒートは11:25、第2ヒートは14:00から、それぞれ行われる。筑波サーキットは常磐道谷和原ICを降りてR294を下妻方面に30分。都内からなら1時間程度で着く。寒いので暖かい服装を忘れずに。コーヒーくらい、ご馳走するよ。

2001.04.08 その結果

 もうご存じの方も多いと思うが、一応参戦報告を書いておこうかな。4月1日に行われた2001筑波ビギナーズジムカーナシリーズの第一戦である。我々の参戦するクラスは車検を通っていれば基本的になんでもアリの「CF2A」。「C」クローズド、「F」フリー、「2」二輪駆動、「A」1600cc未満、だ(と思うよ。)。排気量が大きくなると「CF2B」、四輪駆動は「CF4」である。ほかにレディースの「CL」、ハンディキャッパーの「CHC」、入門者クラス「COA」、初級者クラス「COB」、それからいわゆるJAF公式戦クラスの「A-I」、「A-II」、「A-III」、「A-IV」がある。
 当日は受付開始時刻ちょうどに会場入り。参加者が多いため、走っていない時間帯に試合を眺めるにも、ビデオを撮影するにも、まずは場所取りが重要だからだ。さすがに日曜日の試合は遅刻する率が低い。前の日が休日だもんな。今回は乗せ替えた(降ろした)エンジンをついでに積んで帰る予定にしていたため、予めホイールも替えて行ったし荷物も少な目にしてあったので、車両準備はほどなく終了。車検委員を呼んで問題がなければ出走可能な状態である。しかしこの車検では毎回苦労させられる。なぜって向こうの常識とこちらの常識に大きな差があるからである。今回はFRPボンネットにボンピンとは別にノーマルストライカ(フック)を付けろ、との指示。次回から付ければ良いことにしてもらったが、果たしてそんなもん付けてる奴いるのか?と思ってしまう。だってFRPなんだぜ。どうせボンピンがなかったら走行中にちぎれてしまうことが分かっているのになぜ二重装備が必要なのか?と力一杯思ったが、思うだけにした。面倒なので。
 まだ路面は濡れていて、というか到着した時点ではまだコース上は凍って(!)いた。今回のコース設定そのものも、我々アンダーパワーなFRにはちょっと不利であった。俺がタイムアップを狙った曲芸セクションは事実上360度ターン一つしか無く、それさえもどちらかというとFFのA車両に最適!と言った感じの設定。まあ、FR車の不利とグロス130馬力の非力さは、何も今に始まったことではないのでこの程度で割愛。
 走ってみるとフロント下がりの姿勢のせいか、ブレーキングでまたまたリアホップ現象が顔を出す。ベストモータリングビデオのスペシャル版「ホットバージョン」や「AE86クラブ」に出てくる土屋圭市のTRDN2レビンと全く同じ現象、と言えば見た人は分かるだろう。ホップすると瞬間的にクルマの向きが変わってしまうため、そのたびにカウンターが当たる。まだ立ち上がりアクセルオンではホップ現象が出ないだけマシである。だがそれ以上にブレーキが効かない。もっと細かく言うと、効き始めが遅くロックが急だ。思い出す。首都高でのセッティングの際、5速高回転域を詰めるために何度かコーナー入口まで引っ張ることがあった。自ずとブレーキングが必要になるが、ジムカーナパッドにはそれがきつかったようだ。リアにはそれほどの負担は掛からないとは言え、フロントも含め全般的にややフェード気味なのだろう。また、エンジンは上が伸びない。確かにビデオで見ても途中から加速が鈍るのが分かる。と言ってもこれはドライバーの俺自身ではなく、見ていたK君に指摘されて気が付いた。乗せ替えたばかりのエンジンなのにドライバーが気付かないとはどういうことか。つまり降ろす前のエンジンには最終的にその程度のパワーしかなかった、ということかも知れない。
 結果は4位。超軽量化+ハイコンプの1号車YOUは2位。優勝はGA2シティでブッチギリの58秒67。YOUが1.5秒離されて1分00秒16。7位がパワトレでもお馴染みのクーノ氏で1分00秒57。なんと2〜7位までが約コンマ4秒に収まってしまうという、大接戦であった。

2001.04.18 排気管と音楽

 MY2号車のオーディオはかれこれ半年以上も外されたままだ。MDチェンジャーは某ONY社の陰謀によって購入してちょうど1年と1日後(泣)に壊れた。よって付けるとしてもヘッドユニットだけである。古いながらもCD+MDにDSPを内蔵したゴキゲンな機種である。(※オーディオレスなのにエアコンは外さない人もいるが、俺は嫌だ。外すならオーバーハング部分の重量物こそ手を付けるべきだよね。)それもまもなく復活の予定。まもなくっていつなのか俺にも正直言って分からない。が、復活する気配がする。
 そもそも外した理由は故障したからなのだが、これは修理済み。ではなぜ今、まだ付けていないのかというと、「付けても聞こえないから」である。なんせマフラーの咆哮(笑)が凄い。エンジンを載せ替えて約5dBほど静かになった(当社比)が、それでもまだ90dB程度(自社調べ)はあると思われる。これくらいの爆音だと音楽をかけていても「何か聞こえてる」程度にしか認識できない。いや正確にはちゃんと音楽なのだが、ボーカルが何を言っているのか全く理解できないのだ。俺はただ聞くんではなくて、一緒になって歌うのが好きなのである。
 今週末、もしくは来週中にニューマフラーが届く。新たな中古じゃないぜ、本当に新品なんだぜ(やや威張り)。本当はデフ下・触媒後・サブサイレンサ入り・50ミリ径・中間差込(か1本物)・フルステンレス、というものを探したのだが、これは「存在しない」ことが判明。2種は上記条件を全て満たしているのだが、なんとメインサイレンサがない(笑)。あの中間タイコはメインがなくても“サブ”サイレンサと呼ぶのだろうか?ちなみにマフラー屋(プロ;藤壺技研工業の元下請け)に聞いたらね、サブサイレンサを入れるよりメインをちゃんとした方が音量は下がるとさ。また60ミリ径のメインパイプでもサイレンサ内のパンチングパイプを50ミリ径にするだけで音量は激減するそうだ。ま、脈流管だから当たり前だけど。あと経験上、60と50では音量がかなり違う。爆音好きの人は迷わず60ミリ径のマフラーを選ぼう。きっと後悔するよ(爆)。
 結局、自宅から最も近いショップであろうExpertOZのESS298とかいう、29800円の爆安フルステンマフラーに大決定。上記条件の中でサブサイレンサと中間差込は当てはまっていないが、値段で許す(笑)。とりあえずは今よりあと10dBも音量が下がってくれればそれで良いのだ。そうしていよいよオーディオを復活するのである。あー、これでまた広瀬香美とか全開(アクセル開度は5%)で歌いながら筑波まで行ける。あ...でも漏電してるんだった。

2001.04.20 アンプ以前

 その漏電もそのままにアンプ、ゲット。もう型落ちしてるけどSONYのXM-504X。HiFi用でもないし、1オームドライブの高級機でもないけど、量産機の中ではそこそこの評判。おいおい、またSONYかい、などと言われそうだがたまたま個人売買で買ったらそうだったのだから仕方あるまい。スペックはなんと100WX4CH。スゴすぎ。今クルマに付いているスピーカにそのまま繋いだら一瞬で“ポン!”と飛ぶ。でも予算の関係で繋ぐことにする(笑)。
 カーオーディオはホームオーディオと比べると良い音を聞かせるのが難しい。それはガラスという反射面があまりにも多いことと、全体が薄い鉄板で出来ていることに起因する。余計な音が反響して駆けずり回り、必要な音は鉄板をドン!と響かせて外へ逃げてゆく。大した音量でもないのに道行く人にズンズンとウーファーを鳴らしてゆくのはそういう傾向である。元々低音の方が物を回り込んで伝わりやすいからね。
 現状のヘッドユニットもスピーカもごくありふれた量産機。大手カー用品店に行けばいくらでも手に入る代物だ。こういう組み合わせでも、もちろん良い音と悪い音を出すことが出来る。悪い音はそのまま使えば簡単に出る。問題はみなさんが求めている“良い”方の音である。まずはハーネス。オーディオマニア系の人たちに習ってここは“ケーブル”と呼ぼうか。このケーブルだがいくつかの条件を揃えていけばそこそこの音は出る。まず太さ。これは特に低音の出方に影響する。基本的には太ければ太いほど良い。高音の方はもうちょっとシビアで、高音域の音質の違いはケーブルの材質に因るところが大きい。ちょっとオーディオ関係が気になるあなたなら“OFC”という表記を見かけたことがあるだろう。これは“Oxygen Free Copper(無酸素銅)”の略である。銅に含まれる酸素が(本当はほかの不純物も)電線としての銅の性能を落とすからである。どのような特性となって現れるかというと、抵抗値(抵抗率)・キャパシタ・インダクタンスを著しく下げるのである。その結果、歪みの増大、リニアリティーとダイナミックレンジの減少、などの不具合が発生する。
 さて、このまま話を続けると限りなく終わらなくなるのでこの辺で打ち切り。結論から言うと太くて短いケーブルで繋げばOK、である。なぜなら同じ材質でも太く・短くすることで総合的な抵抗値(インピーダンス)は減少させられることが分かっているからである。もし今、あなたのカーオーディオシステムが買ってきたそのままを説明書通りに取り付けているとしたら、ケーブルだけ太い物に替え、出来るだけ短距離で結ぶようにしてみるといい。どんなユニットを購入しても得られない音質の向上が期待できる。

2001.04.21 続・乗り続けるために(番外編)- K君へ、感謝を込めて。

 3月10日に遡る。2001BPスーパートライアル第一戦はYOUの1号車を借りてダブルエントリーさせてもらった。フロントフェンダー・ボンネット・リアゲートをFRPに、リアクオーター・リアゲートのガラスをアクリルにそれぞれ交換、エアコン・後部内装・アンダーコートを取り去った1号車は実に軽快な動きをする。ブレーキの効きが今ひとつで、練習走行時間中に前後のタイヤを交換したりという小技を使った以外は特に問題はなく、1号車は我々二名を乗せて着実に計16本の走行をこなしてゆく。申し訳ないことにオーナーのYOUを差し置いてクラス1位をゲット、筑波サーキットのジムカーナ場で表彰台に登ったりしているその頃。約30km離れた某所では、2号車完全復活に向けて着々と作業が続けられていた。そう、K君である。
 とりあえずブロックとヘッドを組んで車体に乗せてある。が、カムが乗っていないしフューエルデリバリパイプも配線もない。前回の作業は雨で中断したままになっていた。俺は本業との折り合いが付かず、作業再開がいつになるか見当も付かない状態であった。年度末にドッと仕事の量が増える業種なのだ。
 日頃から、目的は“走ること”だと繰り返し聞かされて気にしていてくれたのだろう、K君が助っ人を買って出てくれた。と言っても、もともと彼の力なしではエンジン換装どころかシム調整すらままならないのだから、言ってみればとどめを刺したに過ぎないわけだ。いずれにせよ、庭先に丸ごと1台の改造車を数週間にも渡って放置されて、一番迷惑しているのは彼自身であったのは間違いない。
 表彰式が終わって恒例の反省会のためにレストランに入る。国道と県道の交差点にほど近く、窓の外を何百台もの車が通り過ぎて行く。時折、大きな排気音が混じる。その度に外を窺う。やがて明らかにそれと分かる爆音が遠くから轟く。駐車場のスロープを上がって現れた、白い車体に黒いボンネットのそのマシン。フェンダーにはバラの如く赤いパイロンが咲く。我が2号車である。

2001.04.22 20dB(デシベル)

 久しぶりのお買い物はなかなかにヒット。新しいマフラーはコストパフォーマンス抜群である。取り付けてその日にセッティングをする関係上、装着前の写真は撮れなかった。デフ下配管、触媒後装着、2分割(フランジ接続)、50ミリ径のフルステンレスマフラーである。装着してみて思ったが、やっぱり一本物のマフラーの方が総合的に優れている。抵抗も少ないし、重量も軽く、ロードクリアランスも良好、しかも取り付けだって簡単だ。なぜ2分割にするのか理解に苦しむところである。
 旧マフラーを外してみて改めて確認。実に綺麗な仕上げ+素晴らしいレイアウトのマフラーだ。径60ミリのステンレスパイプを角のない完全なR(弧)で2回曲げて、S字にホーシングの下を這わせてある。サイレンサ内部を通るパンチングパイプまで全く段差無く続いている。メインサイレンサの縁も滑らかなR。そしてこれらが完璧に車体に沿っていて完璧に地上高を確保している。走行中に前後から見てもブラブラと路面に向けて垂れ下がった部分がない、と言えば分かるだろう。
 排気漏れの確認のため、エンジンを始動する。装着されたESS298ステンマフラーからコールドスタート時に特有の重たい排気音が響く。音量は今までとさほど変わりなく感じる。いくらか消音器がきつめに効いているような、エアを切る音の割合が増えている程度だ。ジャッキから車体を降ろして地面と車体と、それぞれとのクリアランスを見る。ホーシング直下がやや高く設定されているようで、ちょっとスタビとの間隔が狭い。それ以外は特に問題はなさそうだ。
 21日深夜、と言ってもすでに日付は22日で、もう3時に近い。K君の力を借りて再びセッティングに出る。バルブタイミングは107/111度。カムを製作した戸田レーシングの推奨バルブタイミングより、やや吸気が早い。これはエンジン2号機のバルタイを参考にして決めた暫定の位置である。3月10日にK君の血のにじむ努力で完成したエンジン3号機は、その無理なスケジュールの影響で排気側が中心角115度と、若干ずれたバルタイにセットされていた。実際に全開走行してみると、トルクのピークは4000rpm付近、6500rpmで頭打ちの感覚があった。お陰で街乗りは楽勝、青信号から10秒で5速に入る忙しさを除けば「お買い物スペシャル」としてこれ以上はないくらいの粘り強さを発揮していた。だがさすがにこのままでは速く走るのには不向きなので、これを改めてセッティングし直すのが今回の目的である。
 思いの外、バルタイの変化によるセッティングの違いは少ない。セッティングは順調に進む。トルクバンドそのものは遙か上、6000rpm以上に移行していたが、マフラーの径を絞ったことでバランスが取れているのだろう、中回転域のトルクはほぼそのままに、リニアに吹け上がる状態となった。燃調カーブも限りなく直線に近く、今までに見たことのないフラットな特性を表している。トップエンドのパワーはエンジン2号機と比較すると若干劣る。これは排気管径が細くなったことが原因と思われるが、引き換えに中間域のトルクを手に入れている。乗り手にとっては最も加速感を感じさせないセッティングだ。実際、踏んでいってもドラマチックな加速感はない。全域でガスとエアが交互に鬩(せめ)ぎ合っているような、そんな吸気音の変化が聞こえる程度である。空燃費12.6:1。
 燃調と同時に点火も詰める。これがK君のセッティングの真骨頂である。ノッキングが出ない範囲で、点火は限りなく進められる。もうECUに入っていた定番のデータからは想像も付かないくらい進められた点火時期は、MDIやアースイングの力を借りて濃い目の燃料を燃やし切る。吸気温度が下がれば更に燃料は入るだろう。これは次の課題である。
 時刻も早朝5時に差し掛かり、街乗りは後日に回すことにしてセッティングを一旦終了。昨日5時から仕事に出ていたK君の体力も限界である。助手席に眠るK君を乗せて俺は湾岸を巡航する。ジムカーナコンパウンドのロードノイズが耳障りだ。と感じることが出来るくらいに排気音が聞こえなくなっていることにようやく気付く。2時間ほど走り回ってちょうど馴らしを終えたのか、恐らく20dB程度は下がっているだろう。そう、本当は音楽でも何でもなく、ノッキングの音が聞こえないことが問題でマフラーを交換したのだ。構造的には変わりはないので効果がないという事態も考えられたが、結果は良好。セッティングにも支障なく、K君の安眠を妨害することもなく、我々は無事に帰還した。

2001.04.22
仕様変更 :
 Fスプリング(Eibach 250mm 6.25kg/mm → Swift 230mm 7kg/mm)
 Rスプリング(不明 220mm 6kg/mm? → 不明 230mm 5kg/mm?)
メンテ : F&Rショック GABレース4/8段 交換

2001.05.01
調整 : バルブタイミング変更 IN105 → 107

2001.05.03 走った人だけ上手くなる

 5月1日に行われたパワトレ20は限定台数いっぱいのフルグリッド。といってもたったの36台である。「理想のジムカーナ練習会」を目指して主催を始めて22回目を数えている。今回もシビックR、CR−X、MR−2、インプレッサやシルビアに混じってFIAT500やマーチカブリオレも含む多彩な顔ぶれとなった。
 朝8時から走行を開始。始めの1時間は肩慣らしのセクショントレーニングだ。高速からのターンインとGの残る加速を体得するロングコース、360度や8の字などサイドターンとステア捌きがモノを言うテクニカルコースの2種類である。大体、一人2〜3本づつくらい走ってもらったところで終了。この時点ですでに疲れて腕が上がりつつある人もいたようだ。
 9時からはいよいよタイムアタック。今回は平日ということで、一人20本を走行保証している。奇数と偶数のグループに分かれて走行する。最初の内はコースに慣れなくてミスコースする場面も見られたが、みんな次第にペースアップ。ジムカーナ走行の負荷に耐えきれずにマシンが不調になる人、もう沢山走ったからいい、と満足する人を除いて、ほぼ全員が20本を走りきった。
 最後にスポンサーのスピードマスターからオイルのプレゼント。総額6万円ものレーシングオイルは車好きなら垂涎のアイテムである。当選者はタイムや腕や年齢にも関係なく、くじ引きで決定。参加者の1/6にあたる6名に幸運の女神が微笑んだ。
 都内から参加したとして高速代2900円+ガソリン代3000円+食事代など3000円+エントリーフィー8500円。合計17400円で20本。セクショントレーニングに光電管計測、オフィシャルが付いて1本当たり870円。しかもラッキーな人には15000円相当のお土産までプレゼント。これ以上の練習会は、探してもちょっとないんじゃないかなぁ。もしほかで見つけたら教えて欲しい。ぜひ参加したいな。
 次回の練習会は5月17日(木)のパワトレ21。34台限定で20本。台数が半分なら走行本数は倍になる計算である。20日の筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズに参戦する人、直前に走り込んで表彰台を狙ってみない?

2001.05.04 曲がるまで待ってて

 新たに組み込んだSwift7kg/mm+不明5.1(?)kg/mm&GABレースショックはそこそこのマッチング。5月1日のパワトレ20ではややフロントの車高が高すぎたきらいがあったが、タイム・コントロール性や乗り心地も含めてとりあえずは合格点。
 まず一番に良かったことはリアのホップが消えたこと。マイマシンは以前からリアホップ現象に悩まされ続けてきた経緯があり、これが消えると本当にほっとする。最初にリアホップが出てきたのはテクノプロSpiritsの4kg/mmに185/70R13のFM9Rを履いていたとき。これはかなり酷くて、ギョワッギョワッとホーシングがロール方向に回転しながら横歩きのようにジャンプしていた。この時は195/55R15のR881を履くことで解決。その後195/60R14のA032Rに変更してやや出そうな気配があったが即座にサスを不明6(?)kg/mmに替えて対処。事なきを得る。同サイズのRE540Sに履き替えたときには特に問題はなかったが、大枚をはたいて7J15のTE37とRE540Sを新品で購入、という大勝負に出たところ再発。特にブレーキングドリフト気味に入ってアクセルオンで曲げるようなシチュエーションでは必ず発現していた。更に重ねてエンジンが不調になりここまで対策できずにいたわけだ。
 ホップする原因は恐らくリア周りの剛性がほかと比較して高すぎること。元々がそうであるのにコントロールアームブッシュがウレタンだったりラテラルが片側ピロボールだったりするからなおさらである。お陰で綺麗に滑ったときの旋回速度は抜群である。速すぎてステアリングが追い付かないのがナンだが、それは別の、簡単に言えば俺の問題であろう。もう一つの原因はショックの減衰力不足である。ショックが悪いのではなく、“悪くなったショック”による不具合だ。これは最近になって気が付いた項目。ショックの減衰力が落ちてきた場合、街乗りやちょっとサーキットを走るくらいなら全く問題にならないレベルでも、ジムカーナ走行ではタイムに大きく響く。ジムカーナはタイトなコーナーをよりタイトなラインで攻める。前後左右に大きく挙動を作り、おまけにサイドまで引いて走るのだ。わざわざ作った姿勢を一度崩してしまったら、もう取り返しはつかない。2周目もない。そういう意味では周回路(サーキット)よりシビアである。周回路の場合は集中力が続くかどうか、長時間に渡って如何にミスを減らすか、という意味でシビアだが。
 閑話休題。先日のパワトレでもフロントの入り方などに気難しいところのあるクルマが何台か見受けられた。例えば ...パワースライドの収まるタイミングが唐突で、コントロールができない...ブレーキを残してフロントは入っているのにサイドブレーキでリアがスライドしない...リアがブレークするのを捉えて正しいタイミングでアクセルを開けているのにアンダーになる ...などなど。このような癖がある場合、ひょっとするとタイヤのグリップやサスの反力(スプリングレート)に対してショックの減衰が足りていないのかも知れない。あなたのクルマは曲がるまで待っててくれる?

2001.05.05 ローンなし、でも維持費は毎月5万円

 と思ったらリアから異音がする。左リアブレーキだ。以前にもどこかで聞いたことのある音質とタイミング。これはキャリパの“引き擦り”現象である。踏んだらもちろん音はするのだが、リリースの時が最も酷い。ペダルを緩めていくに連れ、サイレンのような音が次第に大きくなるのだ。静止する瞬間にクルマが爆発するんじゃないかと思うような響き具合である。
 キャリパ上部のスライドボルトが上手く動かなくなると発生する現象で、このまま放っておいたらパッドが片減りしてしまう。それだけならまだ良いが、ジムカーナパッドを日常的に入れたままにしている我が2号車ではすぐにローターまで逝ってしまう。簡単に言えばブレーキが効いたままになっている訳で、それは空走したときの速度の落ち方でも分かる。
 まずはキャリパのオーバーホール。それでダメなら交換だな。しかし問題は時間である。この連休は溜まった仕事(本職)で手一杯。果たして12日の競技会に間に合うのか?それとも今年もまた整備に次ぐ整備で表彰台から遠のくのか?
 こうなると本気で切望するよ、5バルブのハチロク。トヨタさん、ドラシャとミッションだけ替えて黒ヘッドのハチロク出してよ、新車で。もうあの頃とは違う。バネ切ってラリー車気取りとか、エンジンだけやってアシはそのままとか、そういう人達が待ってるんじゃないんだから。勝負になるFRが新車で欲しいだけなんだよ。

2001.05.12
調整 : バルブタイミング変更 IN107 → 109 (EXは111のまま)
メンテ : エアクリーナエレメント交換

2001.05.14 勉強不足

 土曜日(12日)はBPスーパートライアル第2戦。目覚ましを朝の3時にセットしておきながら、しかもYOUから再三に渡ってモーニングコールをもらっておきながら ...遅刻した。またかい!という方。そうです、またです。済みません。前日の会議で ...いや、言い訳は止めておこう。とにかく、全参加者60台中、60位で会場に到着した。
 タイヤは履いたままにしていたので車両準備はいくらもない。というか、俺が受付してもらっている間に、同乗していったCHATAと、もうとっくに準備を終えていたYOUとで荷物降ろしやらテーピングやらをやってくれていた。助かった。ショックの調整ダイアルをフロント3/4、リア6/8にセット。エアは4輪とも冷間2kg/cmに。4点のセーフティーハーネス(シートベルト)をバケットに通して準備完了。あんまり主催者に迷惑をかけたくないので、練習走行の1本目はキャンセル。その間に今日はもう少しやりたいことがある。車高とバルブタイミングの調整だ。前回の練習会パワトレ20のビデオを見て車高は7mm程度下げてみる。フロントが総合的にトーアウトになっている(直進状態で体感できるほどフロントタイヤの抵抗感が大きい)のでキャンバーもネガティブ方向にやや戻し。また、どうもパワー感が上にしかない気がするのでバルタイはINを遅めに。さて、どう出るか。
 やや燃調が合っていないのは仕方がないとして、吹け上がりはそこそこ良い。特に中間域、5000回転あたりからのトルク感はだいぶ良くなっている。ところが ...ブレーキでアンダー、アクセルでアンダー、待ってる以外にどうにも曲がらない。加速が良くなってブレーキングポイントが手前に来たか?それとも車高ダウン+キャンバーでトーが入り過ぎたか?エアを見て温間2.1kg/cmに微調整。前後の温度差も悪くない。2本目も同様。気のせいではなく、明らかに曲がらない。撮影されたビデオを見終わって、じゃあキャンバーを戻してみるか、と思いながら立ち上がった。と、そこへ“でらっち”登場。「フロントがさぁ、何やっても動いてないよ。ショックの番手、下げたらどう?」とひとこと。なぬ?もう一度ビデオ確認。 ...おっしゃる通りで。ブレーキングでもほとんど沈まず、コーナリング中も平らに頑張っております。
 フロントを2/4、リアを5/8にリセットされた2号車は、その後は快調そのもの。上のクラスでも4位に相当するクラストップタイムを叩き出しましたとさ。競技的には前回優勝のハンデ1.5秒が加算されて、1位のYOUに及ばず2位だったけどね。
 前々回のコラムに続き、ショックの減衰力が高すぎても曲がらないということが分かりました。はあ、まだまだ勉強が足りんのぉ ...。

2001.05.15 メンテ : オイル交換
E/G=MOBIL DE 5W−40、DIFF=TOTAL RACING 85W−140

2001.05.25 ホップ・スライド・ジャンク

 リアの片浮き現象に悩める子羊。左コーナーでイン側リアタイヤが浮き上がり、踏んでもトラクションが掛からずに空転してしまう ...。当然前には進まず、ホップしたタイヤが地面に落っこちた瞬間に「キャンッ!」と言って白煙と共にスライド。そう、それはYOUが駆る1号車である。TRDの4ピニ、機械式LSDはオーバーホールされたばかりだというのに ...。
 そこに至るまでの原因も色々と考えられた。3ドアのボディーが縒れているとか、溶接バーがやりすぎだったとか、軽量化のしすぎじゃないかとか、ADVANの048がグリップしすぎだとか、ドライバーが重いとか、アクセルがラフだとか ...。でも違った。
 コトの経緯はこうだ。長年使用してきたGABのレース用ショックが生産中止 → 別のショックを探す → トキコHTS発売 → あちこちで好評価を聞く → HTS導入決定 → GABより前後ともいくらか短い(フロント車高調はカラーなしでぴったり) → フロントリバンプ(伸び)側の底付き対策として車高20mmダウン → リアを追随させるためサス変更 → リアをリボルバーローフォルム(自由長180mm)+スペーサー35mmに → ジムカーナ走行でリアのアウト側サス底付き → リアのイン側リバンプ側底付き → 浮き上がり現象。
 つまり根本的な原因はショックにある。性能ではなくて単に長さの問題だ。浮き上がっても踏み続けた結果、最後はLSDがジャンクと化してしまったのだ。短期間に2度もオーバーホールを行ったが、元を対策していないのだから結果は同じであった。減衰特性、ストロークはそのままでもいいから、ショック全長がフロント/リア共にあと20mm長ければジムカーナでも使えるショックであっただろうに。実に微妙なところにセッティングはあるのだ。長さ、ストローク、減衰特性。そう言ったトータルな意味で、GABのレースは絶妙であったと言えよう。
 現在YOUは次期セッティングのためショック探索モードに入っている。俺も今のセットを使い切ったら別のセットにスイッチする羽目になる。フロントケース長=350mm前後、同ロッド長=145mm前後(ネジ部含まず)、リア全長=475mm前後(ネジ部含まず)というものが必要だ。読者の方々でお勧めの製品をご存じの方、ぜひ教えてやってはくれないだろうか。

2001.05.28 キコキコ

 フロントの足回りから「キコキコ」と音がする原因は分かっていて、対策すれば直るのだが、ちょっとお知らせしておこうと思ってこれを書いている。
 俺のフロント車高調はTEINのユニットを使っている。シェルケースを切断して中間に溶接するタイプの車高調整ユニットだ。これはID62の直巻スプリングを使うように設計されているもの。ちなみに“ID”はInternal Diameter、つまり「内径」である。今入れているサスはSwiftの7kg/mm。IDは60mm。機械にとって、60mmと62mmは決定的に違う。それを無理矢理入れた結果が件(くだん)の「キコキコ」である。
 まずアッパー&ロアシートにサスが入らない。そりゃそうだ、中に収まるべき部分の方が2mmも径がでかいんだから入るはずがない。が、そこは相手がアルミであるのを良いことに無理矢理に入れている。というか、シートの縁にサスが乗っかった状態で作業を終了、そのまま走っている内にいつしかねじ込まれるという仕組みである。
 ここまでは良かった(そうか?)のだが、「キコキコ」は予想外であった。なんでキコキコ言うのかな〜と思って良く見てみたら、なんとサスに車高調整用のネジが削られて(!)いた。まあ、当たっているのはスプリングシートからかなり上の方だから、車高調整で使うことはまず無いだろう。しかし気持ちの良いものではないよ。ギラリと光る削れたネジ山と、走るたびに鳴り響く、いや走っている間ずっと鳴り響き続けるキコキコキコキコ ...。

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